「偽バナナとコチョ」(冊子“Graceful Vibes”より)
7月8日(July 8)、エチオピア歴2016年ハムレ (ሐምሌ)が始まります。このブログでは、エチオピア歴での新しい月の初日に、エチオピア歴のカレンダーと共に記事を投稿しております。
日本でもまだ梅雨が明けませんが、エチオピアの7月も雨季真っ盛りです。
さて、今回の記事も先月に引き続き、私・大石のエチオピア訪問(2023年1月)を記録した冊子「Graceful Vibes」からの引用と致します。
「偽バナナとコチョ」
Bona Zuriaでの1日目の夜、満点の星空の下で豪華な夕食(焚き火の牛焼肉)と瓶ビールを楽しみました。僕は幸福な酔いに包まれながらテントで眠りにつきました。日中は陽射しが強く半袖でも暑いほどなのに、夜は日本の冬ほどに冷えます。深夜2時頃、寒さで目が覚めてしまいました。カイロを腹元に忍ばせどうにか眠りにつきましたが、この気温差が良いコーヒーを生むのだと思うと、少し嬉しくなりました。
朝6時頃テントを出て、日の出を眺めます。澄んだ空気に鳥の声が鳴り響き、その普遍的な美しさに心は高揚しました。そしてすぐ、見せたいものがあると言うTsegabに案内されるまま、民家の裏の林へ入っていきます。そこでは5〜6人が集まってコチョという主食の仕込みをしていました。原料となる偽バナナの木は、根から葉先まで見事に使い尽くされ、これが暮らすということかと感嘆します。そしてその偽バナナの木は、どこの林にも見渡す限りに沢山生えています。丁寧な暮らしぶりと豊かさとが両立する、そこには一つの楽園がありました。
以上、「偽バナナとコチョ」の章でした。気になる「コチョ」の作り方は、次回(8/7更新)ブログで詳しくご紹介いたします。どうぞお楽しみにお待ちくださいませ。